神社の豆知識
参拝の仕方
鳥居(とりい)
神社にお参りする時に、 まず目に入るのは鳥居です。
鳥居は神様がいらっしゃる神聖な場所である事を表しています。
また神社の内と外とを分ける境に建てられ、 境界を示したものともいわれます。
鳥居の前で、 まずは軽くお辞儀をして神様に敬意を表してから進みましょう。
参道(さんどう)
参道はご社殿へと進む道です。 真ん中を進むと神様と正面に対する事になってしまいます。
私たちが歩く時は、 真ん中を少しずらして歩きましょう。
手水(てみず)
鳥居をくぐると、参道の脇心をなどに手水舎があります。私たちは、水を穢れを流す清浄なものと考えてきました。
手水は手や口をすすいで身を清めるほかに、 心を清々しく保つためでもあるのです。 正しい作法で身も心も正してからお参りしましょう。
手水の作法
手水鉢の柄杓(ひしゃく)に水を入れ、はじめに左手を清めます。
柄杓を左手に持ちかえ、右手を清めます。
再び柄杓を右手に持ちかえ、左手に水を受けて口をすすぎ、もう一度左手を清めます。
※当神社では、手水舎は冬季期間水道凍結のため、水道を止めております。どうぞ、ご了承下さい。
賽銭(さいせん)
神様への感謝の形として、お供え物をする事に賽銭のルーツはあります 。
真心を込めて、 賽銭を納め、 願いを込めるとともに、 日常生活を見守って下さっていることへの感謝の気持ちが大切です。
社殿の前でお参り
最初に姿勢を正して、二度深く(腰を90度に曲げ)お辞儀をします。
次に二度拍手をし、最後にもう一度深くお辞儀をします。
神様を敬う真心を表すこの作法は、最も一般的なお参りの作法です。
神棚の祀り方
部屋の上部に吊ったり、棚を設けます。神棚の下は人が頻繁に通らないところが望ましいです。
神棚は南か東に向くように設置します。神棚のないご家庭にもできる小型のものもあります。
神前には、お米やお神酒・お水・お塩など供えます。ほかに季節の初物、お土産等もお供えしお参りしましょう。
<三社造りの神棚の場合>
三社造りは正面から見て扉が三箇所あるものです。
中央に天照皇大神宮、向かって右に札幌護國神社、左にその他信仰崇敬する神札を設置します。
<一社造りの場合>
一社造りは正面から見て扉が一箇所のものです。
一番手前に天照皇大神宮、次に札幌護國神社、その他信仰崇敬の神札を重ねます。
一社造りと三社造り、どちらが良い悪いはありません。
当然ながら三社造りのほうが横幅が広くなります。
設置を考えている場所によって、一社造りか三社造りを選んでいただきます。
神棚の上部に部屋などがある場合は、神棚の上に「雲」の墨書を貼ります。
- 新規に神棚を祀る場合
- 氏神さまの神職に「清祓」をしていただくのが良いでしょう。
- 新年に備える場合
- 新年を迎えるにあたっては、年末神棚を清浄にして新しいお神札を納めましょう。
忌中の神棚
同居人が亡くなり喪に服している時は、 故人のおまつりに専念するため、 神棚に半紙を張って毎日のおまつりは控えます。
忌明けとなったら、 翌日に 「清祓の儀」 を行い、 半紙を除いて普段どおりのおまつりを再開しましょう。
(右図参照)
- 服忌と祖先の祀り
- 身内が亡くなると、御霊を鎮め、神の領域へと導く神葬祭を営みます。その後、御霊をおまつりしながら一定期間喪に服する事になります。これを服忌((ぶっき)忌服(きふく)とも)といい、なくなった者との関係によってその日数が異なります。(下表参照)
現代では、一親等の肉親が亡くなった場合でも仕事を休めるのは一週間から10日程度。目安として死のケガレによる忌は十日祭まで、気持ちの上での服忌は五十日祭までと考えても良いでしょう。
ちなみに、墓参・弔問の当日は、神社参拝などは遠慮します。よく帰省中に早朝に墓参して、ついでに氏神様に詣でる人がいますが、順番を逆にしたほうが良いでしょう。
最重の「忌」でも両親の五十日ですから、「忌中」を理由に神棚を放置したり、「神宮大麻」を辞退するのは間違った考え方です。
一年中家内に神さまをおまつりしないということは、ありえません。
服忌の日数
配偶者 | 10日間 |
---|---|
父 母 | 7日間 |
子ども | 5日間 |
祖父母・父母兄弟 | 3日間 |
孫・伯叔父母 | 1日間 |
お神札・お守りについて
お神札・お守りはどちらも神様の力を戴くものですが、お神札は自分の家でお祀りし、 家を守り戴き、お守りは常に身に着けて、いつも神さまのご加護を戴くものとなります。
お神札は一年間お祀りしたら年末に神社に納め、新しいお神札を受けましょう。
お守りも同様ですが、願いがかなうまで身に着けても差し支えありません。
- たくさんのお守りを持つことについて
- よく 「たくさんのお守りを身に着けていると、神様が喧嘩をする」 といいますが、そんな事はありません。 複数のお守りをお持ちになられても問題ありません。
- 古くなったお神札などの取り扱い
- 年の暮れや願いが成就した時には、それまでおまつりしたお神札や身に付けていたお守りは神社に納めましょう。神社では「どんど焼き」でお焚き上げをしてくれます。
- ※護國神社ではどんど焼きを、例年1月16日午前10時より境内内特設会場で行っています。希望される方は、当日・または事前に会場までお持ち下さい。
日本の祝日
世界の国々では、その国の伝統や文化、歴史に由来した日を祝日としてさだめています。
日本の祝日も、 古来の伝統や歴史を伝える大切な日に由来しています。
昭和23年に定められた「国民の祝日に関する法律」(平成17年改正) には、「美しい風習をそだてつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築き上げるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、または記念する日を定め『国民の祝日』と名づける」とあります。
では、日本の祝日にはどのような意味があるのでしょうか。
元 旦
- 1月1日
- 年の初めを祝う
年の初めに年(歳)神さまを迎え、もてなす事が正月行事の中心です。
成人の日
- 1月第2月曜日
- 大人の自覚と青年を励ます
古くは男子の「元服」、女子の「成女式」
明治時代には充分な教育を受けさせて社会の仲間入りをさせようと、20歳をもって成人とすることとなりました。令和4年より成年年齢が引き下げられ、18歳に変わりました。
建国記念の日
- 2月11日
- 建国をしのび国を愛する心を養う
神武天皇が橿原の宮に即位された日(日本書紀)を換算し定めました。明治6年に「紀元節」として祝日でしたが、戦後廃止、昭和41年あらためて祝日に加えられました。この日は大日本帝国憲法の発布(明治22年)でもあります。
天皇誕生日
- 2月23日
- 天皇陛下の誕生日を祝う
第126代天皇の今上陛下の誕生日であり、令和元年に祝日に制定されました。皇居では祝宴や茶会が行われます。 一般参賀で人々が二重橋を渡って皇居に訪れます。
春分の日
- 3月21日
- 自然をたたえ生物をいつくしむ
毎年2月に国立天文台が翌年の「春分日」を公表してきまります。この日の前後3日を彼岸といい祖先をまつり墓参りし「ぼたもち」を頂きます。
昭和の日
- 4月29日
- 激動の昭和を顧み将来を思う
昭和天皇のお誕生日は平成元年「みどりの日」として祝日になりましたが、平成17年に「昭和の日」に改正されました。
憲法記念日
- 5月3日
- 日本国憲法の施行を記念して
戦後、占領軍のもとつくられた憲法は日本が独立してから一度も改正される事無く現在に至っています。
みどりの日
- 5月4日
- 国民休日から変わりました
昭和61年定められた「国民の休日」が平成19年から「みどりの日」となりました。環境問題・自然について考える日。
こどもの日
- 5月5日
- 子供の幸福を願い母に感謝
「端午の節句」とも言われ蓬や菖蒲で厄祓いしたことに由来します。「菖蒲」を「尚武」とかけ 男の子の成長を祝いました。「鯉のぼり」「甲冑」を飾り、柏餅やちまき食べ、菖蒲湯に入って祝いましょう。
海の日
- 7月第3月曜日
- 海の恩恵に感謝
明治天皇の東北・北海道巡幸の横浜港ご安着日「7月20日」を「海の記念日」として定めた事に由来します。私たちの生活に大きな役割を果たす海に感謝する日。
山の日
- 8月11日
- 山の恩恵に感謝
山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日。2016年に制定された新しい祝日です。
敬老の日
- 9月第3月曜日
聖徳太子が病人や老人を救済した非田院を設立した日と伝えられています。年配者に対する尊敬と感謝をする日です。
秋分の日
- 9月23日
- 祖先を敬う日
国立天文台が定める「秋分日」によって決まり、前後3日間を彼岸といいます。宮中では「秋季皇霊祭」があります。
体育の日
- 10月第2月曜日
昭和39年10月10日に東京オリンピック開会式が行われた事に由来します。この日は観測史上晴れる可能性が高い日。
勤労感謝の日
- 11月23日
- 勤労を祝う日
この日、宮中では神々に新穀を供え 召し上がる「新嘗祭」が行われます。全国の神社でも収穫を祝います。